口腔メラノーマ(悪性黒色腫)は、口腔内腫瘍のなかで発生頻度・悪性度ともに高い腫瘍です。進行が早く、発見された時にはリンパ節や肺に転移していることがあります。
発生部位としては歯肉が最も多く、舌や口唇などの皮膚粘膜移行部の粘膜面や軟口蓋にも発生します。
口からの出血や、よだれの増加、口臭の悪化で気づかれるケースが多いです。
メラノーマはメラノサイト由来の腫瘍のため、多くは腫瘍細胞にメラニン顆粒を含み、黒色あるいは褐色という特徴的な見た目でメラノーマを疑うことができますが(図の矢印)、この顆粒が乏しい場合(乏色素性メラノーマ)には口腔粘膜と同様の色をしており、見た目だけで判断することが難しいことがあります。
犬や猫の歯石や歯周病、口臭は飼い主さんを悩ませる病気の代表で、よく相談をお受けします。
動物の歯科治療は専門医がまだまだ少ない現状で、人の歯医者さんの技術には及びません。しかしながら、近年では動物用の歯科レントゲン装置も普及してきており、治療レベルの向上に貢献しています。今回当院でも歯科用レントゲン装置を新たに導入しましたので、これまでのレントゲン画像との比較や実際の症例をご紹介します。
ワンちゃんの歯石や口臭で悩まれている飼い主さんは多いのではないでしょうか?
今回はミニチュアダックスの口腔鼻腔瘻について紹介します。
写真の犬歯は歯石で覆われ、本来あるはずの歯肉が溶けている事が分かります。